陰核虐め

 「可愛くなったじゃないか、ちよっと見てみろ」

 松井が手鏡をかざしてその部分に宛がうと目を開いた留美はその露骨に晒されている縦筋を目にし、頬を赤くさせる。

 「ねえ、次ぎは何をするの?」

 早くも三枝に馴れ馴れしくし始めた由里は腕を取って次の責めを催促する。

 「浣腸責めの予定だ」

 「それより、ねえ。あれをさして、例の鎖で、ふふふ」

 由里は自分が罰を受け時に使われた陰核鎖を要求していた。その状態で二十四時間、磔にされた由里は留美が時折、やってきてその部分に触れ、自分を狂態させたことを覚えていたのだ。

 「そうか、少しの間ならいいだろう。これを使え」

 由里の願いを聞き届けた三枝がポケットから鎖を取り出すとそれを嬉しそうに受け取った由里は惨めな晒し者になっている留美に近づいた。

 「これを取り付けてやるよ。面白そうだろう」

 目の前に鎖を突き付ける由里に激しい視線を送った留美ではあったが何か言い返せばそれなりのしっぺ返しを受ける事を自認している留美は黙って睫毛を伏せる。

 その部分に輪が掛けられ、引き絞られるとさすがの留美も顔をしかめた。

 由里は剃り上げられた股間に鎖を通され、苦悶している留美の姿を眺め堪能すると胸を躍られせながらその股間に手を伸ばした。

 「ここのスイッチを押せば、どんな事になるか留美だって知ってるだろう」

 恐怖に頬を引きつらせている留美を表情を見て薄笑いを浮かべると由里は指で探り当てたスイッチを押した。

 怪鳥のような叫びを上げた留美は身体を緊張させ顔を仰け反らせた。そして、太股ブルブルと震わせて呻くように小さな悲鳴をいくつも上げるのだった。

 「まあ、みっともないたらないね。こんなものまで飛び出させちまってさ。こうしてるよ」

 由里が無残にも抉り出された先端を撫ぜ廻すと留美は更に大きな悲鳴を放ち、顔を左右に涙が迸るほど激しく打ち振った。脳天まで突き抜ける刺激に留美は魂を締め上げるような感覚を味わっている。こんなおぞまいし所業を自分は祐子に与えたいのかと思うと留美は自分の罪深さを自覚させられるのであった。しかし、留美は弱音は吐かなかった。由里に対して許しを乞うことは留美のプライドが許さなかったのである。

 「何?。まだ、虐めて欲しいの?」

 一向に弱音を吐かない留美をいい事に由里はその先端を口に含むと舌先で転がし始めた。

 ガクンガクンと揺れる腰を両手でしっかりと捉まえ、留美を責め続ける由里の姿には鬼気迫るものがあった。

 留美が時折、意識を失い、ロープに身を預けるようになるのを目にした三枝は由里の責めを制止した。

 「まったく、強情な女だよ」

 由里が腹いせ紛れに頬を叩くと留美は覚醒し、けだるそうに目を開く。鎖が外されていることを知った留美はほっと息を吐いた。しかし、彼女への折檻はこれからが佳境を迎えようとしていた。

 「さあ、浣腸してやるぜ。お前にはまだ一度もしたことがなかったよな」

 せせら笑いを浮かべた松井の手によって台の上に寝かされた留美は唇を噛み締めたまま黙っていた。抗ったり、哀願を示すことは彼らの嗜虐の心に火を付け、その責めを加速させることを留美は知っていた。

 「さあ、足を開きな」

 留美の上半身をテーブルの上に固定した松井が乳房を揺すって言うと留美は素直に足の力を抜いた。

 綺麗な足首にロープが巻きつけられると塩野と松井が同時にハンドルを廻し始める。

 留美の両足は開きながら上方へと吊り上げられて行く。

 極限まで両足が開かれ、留美の腰が浮き上がったところで男たちは手を止めた。

 遂に隠す手立ての羞恥の蕾を留美は悪魔たちの眼前に堂々と晒す事になったのである。

 「ふん、恥ずかしげも無く、良く開いたもんだね」

 先程まで痛め付けていた陰核を弾いて由里が毒づいても留美は僅かに眉を寄せ、唇を結びこの辱めに耐えていた。

 「おい、由里。慌てることはない、お前も飲めるんだろう」

 三枝に酒を誘われた由里は上手そうにそれを口に含むと憎々しげな視線を留美の無残な裸体に注いだ。浣腸責めの処刑を受けるのを待つ留美の心情を思うと由里は心の中で喝采を叫ばずにはいられなかった。

 幾度と無く、奴隷たちが味わってきた強制浣腸。留美自身もそれに責め手として喜んで参加していたのだ。自分が責められる側になって初めてこの刑罰が女にとってどれ程、辛いものか痛感している留美であった。