留美の浣腸

 「さて、浣腸に取り掛かるか」

 留美の堂々と晒している羞恥を堪能した三枝が号令を発すると男たちは席を立ち、由里は再び留美の傍らに腰を落とした。

 「今度はここをこってりと虐められるのよ。楽しんでね」

 由里に攻撃を待ち受けるその部分を指でなぞられると不快感に耐え切れず留美は吊り上げられている双臀をブルッと震わせた。

 由里が図に乗り、内部に指を侵入させると留美は弱々しく双臀を揺さぶり、何とか痛ぶりを避けようと虚しい足掻きを見せた。

 「ふふふ、悔しいだろう。何とか言ってご覧よ」

 指先を埋めたまま意地悪そうな笑みを浮かべて悔しそうに眉を寄せたまま目を閉ざしている留美の顔を覗きこんだ。

 「さあ、目を開いて、私に謝ってご覧よ」

 更に残酷さを発揮した由里によって無防備な陰核を捻じ切れるくらいに抓み出された留美は涙を浮かべた瞳を開くとワナワナと唇を震わせた。

 「先輩。ごめんなさい。あんな真似をした事を許してください」

 頬に涙の筋を滴らせながら自分に詫びる留美の姿を見て由里は溜飲をいくらか下げた。しかし、自分が受けた辱めはこんなものではないと改めて闘志を燃やす由里でもあった。

 かつての立場が逆転した留美と由里。しかし、二人とも悪魔たちの掌の上で踊らされているのをこの時、気が付いてはいなかった。

 「お前もしつっこいな。可哀想に留美が泣いてるじゃないか」

 松井はそんな事を言いながら三本の浣腸器を傍らに並べて由里に片目を瞑って見せた。

 「私にもさせてくれるんでしょう?」

 由里の言葉に松井も苦笑するしかなかった。三本のうち二本にはたっぷりと溶液が含まれていたが一本は空のままだった。それに気が付いた由里は不満げな表情を見せる。

 「なんだ。二本しかしないの?私がお仕置きされた時はもっとされた筈よ」

 「あははは、俺が考え付いた浣腸責め、っていう奴を見せてやるよ。楽しみにしとけよ」

 松井の言葉に由里は興奮が込み上がってきたのか頬を紅潮させ、潤んだ瞳を惨めな晒し者になっている留美に向けるのであった。

 排出を受け止めるための便器、濡れたタオル、そして、新聞紙など浣腸責めの準備は全て整った。後は三枝の命令を待つだけである。

 三枝は立ち上がると留美の頭の近くに腰を落した。

 「留美。これからお前に対して浣腸責めの処刑を開始する。今日は由里と恵子がお前に浣腸を施す。二度と俺たちに逆らったりしないと誓って、二人に浣腸をお願いするんだ。いいな」

 乳首を抓まれ、三枝に言い含められた留美がこっくりと頷くと由里が浣腸器を手に、留美の羞恥の前に膝を折った。

 「由里先輩。に、二度と生意気な態度は取りません。私に浣腸して下さい」

 悔しさに溢れそうになる胸の高鳴りを抑えて涙を浮かべた留美がはっきりと言うと由里は笑みを浮かべて浣腸器の先端をそっと宛がった。

 その瞬間、留美の吊り上げられた双臀がビクッと震えたのを目にし由里は身体の中に突き抜ける悦びを覚えた。由里は留美が恐れをなしていることに満足し、浣腸器のポンプをじわじわと押し込んだ。

 「どう。留美。身体の中に入ってゆくのが判るでしょう?」

 半分ほど注入を終えた由里は一休みしてその感触に唇を震わせている留美がこっくりと頷くと、再び、ポンプを押し始めた。

 全てを注入し終えた由里は満面の笑みを浮かべて浣腸器を引き抜くと汗に湿った留美の尻を叩いた。

 「礼ぐらい言ったら良いじゃないか。子供じゃゃあるまいし」

 促された留美はそっと目をしばたかせて得意顔の由里に視線を合わせた。

 「先輩。浣腸して戴き、有難うございました」

 満足した由里が退くと恵子に浣腸器が手渡された。三枝は恵子に対する踏み絵代わりに浣腸をさせるつもりだった。ここで恵子が拒否の態度を示そうものなら恵子も奴隷に落すつもりだったのだ。

 恵子は留美の前に膝を折ってもその顔を上げなかった。自分の昇格試験の時に手心を加えてくれた留美には恩義があった。そんな留美に対して恵子は屈辱にのたうたせる衝撃を与えることに躊躇していた。

 「おい、早く、やらねえか」

 松井に肩を叩かれた恵子が困惑した表情を浮かべると留美はうっすらと目を開いて口を開いた。

 「恵子、構わないからして。あなたまでが奴隷になることはないから」

 恵子は留美の言葉に涙した。自分を庇うために留美は自ら醜悪な責めを要求したのだ。

 遂に恵子は留美に汚辱に引き落とす事を施すことを決意すると浣腸器を持ち直した。

 「先輩。許して」

 詫びの言葉を吐いて恵子が浣腸器を突き立てると留美はしっかりと目を閉じたまま頷いた。

 恵子は俯いたままポンプを押し込むと流れ出る涙を拭おうともせず嗚咽の声を洩らし始める。留美はその溶液の感触を感じながら、自分の罪深さを思い知るのだった。