二本の浣腸を立て続けに受けた留美はしっかりと目を閉ざし、机を頬に押し当て込み上がって来る熱いものを必死に堪えていた。しかし、やがて襲ってくるであろう便意の事を考えると留美の心の震えは止めように止められなくなってくる。
「まだ、物足りないんじゃないんじゃないの?もう、一本ご馳走しそうか」
浣腸の後に起こりうる苦しみに留美が耐え始めているのを目にした由里がわくわくした思いで留美の傍らに腰を落とすと濡れた頬を突付いて笑い声を上げる。
しかし、留美は何も答えず、血が出るほど唇を硬く噛み締めこの辱めに耐えている。
「いよいよ、俺の出番だぜ。見てろよ」
松井は由里に声を掛けると薄笑いを浮かべて留美のあからさまに晒されている羞恥の前に膝を折った。
「な、何をするの?」
蛇のような執拗さを発揮する松井の性癖を知り抜いている留美は急にオロオロしだし、吊り上げられた両足の間からその顔を見た。
「何を怖がってるんだ。お前だって奴隷たちをビシビシ鍛えていた留美姉さんじゃねえか。堂々と構えてろよ」
にやけた笑いを浮かべた松井は三度、浣腸器を乱暴に宛がった。
「うっ」
留美は小さく呻き、唇を噛み締めた。またもや、侵入してくる溶液の攻撃に備えたのだ。
「あっあああ」
突然、留美は長い悲鳴を放ち、緊縛された裸体をのたうたせた。腸内に充満した溶液が吸い上げられ、急速に便意の高まりを感じたからだ。
松井は空の浣腸器を突き立て、真赤な顔をしてポンプを引き上げているのだ。
「わぁ、汚い」
茶褐色の液体が浣腸器によって吸い上げられる様を見て驚きの声を上げた。
「えへへへ、この程度でいいかな」
浣腸器の半分まで液体を引き上げた松井は薄笑いを浮かべて苦悩している留美を眺めた。
留美は苦しげな息を吐き、便意と戦っている。
「よし、送り込みだ」
松井がポンプを押し始めると留美は顔を左右に打ち振り再び、体内に侵入してきた液体の感触に全身をブルブル震わせる。
「や、止めてよ」
松井が再び、ポンプを引き上げ始めると留美は悲痛な叫びを上げた。しかし、ズルズルと内容物が吸い上げられる感触に吊り上げられた二肢はピーンと緊張を示し、その腹部を大きく波打つ。遂に留美ははっきりと嗚咽の声を洩らし、松井の地獄のような所業に恐れおののいている。
「ねえ、留美。もう、我慢できないでしょう。何とか言ってご覧よ」
由里に泣き濡れた頬を突付かれた留美は涙の雫を滴らせている睫毛を開いた。
「お願い。もう、許して下さい」
囁くように訴える留美からは奴隷たちを家畜のように扱っていた頃の傲慢さは消え、悪魔たちの執拗な攻撃に屈服した女の悲しい姿を露呈した。
遂に留美を陥落させた事に由里は身体が浮き上がるような喜びを感じ、思わず留美の乳首を強く吸い上げ、勝利に酔うのであった。
「ああ、もう、止めて。で、でちゃう」
再び、松井がポンプを押し始め、吐き出した液体が体内に侵入してくると留美は泣き叫ぶように訴えた。
「へえ、これで我慢したくてもできないだろう。とっとと始めな」
全てを注入し終えた松井が浣腸器を引き抜き、尻を叩くと留美は光を失った瞳をそっと開いた。
「も、もう、駄目。このまましていいのね」
めっきりと女っぽくなったような口調で自分に訴える留美を目にして松井は思わず表情を和らげる。
「もう、少しの我慢だ。今、便器を宛ててやるからよ」
松井は便器をその下方の床の上に配置すると由里に目配せを送った。
「さあ、始めなよ。用意は出来たよ」
由里に乳首を弾かれた留美は悲しい諦めの中で堪えに堪えてきた下半身の緊張を解いた。
「うぁー、凄い」
男たちすら歓声が上がり、激しい水音が便器の底を叩く音が辺りにこだました。
滝のように噴き出したそれを目にして由里は素っ頓狂な声を上げて鼻を覆い、声を上げて笑うのであった。
留美は真赤になった頬を右に左に揺らしながら火の付いたような啜り泣きの声を洩らしながら放出を続けている。留美は自分が悪魔たちの眼前に凄惨な羞恥の姿を晒しているという自意識は消し飛んでいた。何か罪悪を犯したような強迫観念に駆られ、号泣の声を上げているのだ。
離れたところでこの淫猥なリンチを目にしている奴隷たちは留美の姿から視線を逸らしていた。裏切り者である留美といえども女がこのような形で処刑されるシーンは正視に耐えないのである。
遂に放出を終えた留美はもう抑えが効かず水しぶきまで上げ始めた。
「馬鹿、やるならやると言え」
尿を掛けられ慌てて退いた松井に言われた留美はごめんなさいとうわ言のように詫びの言葉を吐くのであった。
「もう、いいんだね」
放水が止まり、泣くのを止めた留美の乳房を揺すって由里が尋ねると留美は恥ずかしそうにこっくりと頷いた。
「じゃあ、私が掃除してあげるね」
由里にタオルを使って崩壊の後始末を受ける由里はもう全てが終わったという諦めの中に沈んでいた。群れに戻されれば、今での反発から奴隷たちにも疎まれる事は確実だ。留美はこれからの新たな試練の日々を思って新たな涙を流すのであった。